200

こんにちは。舩戸です。

今朝のテレビは東日本の豪雨で悲惨なニュースばかりが流れていました。

一刻も早く救助されることを願うばかりです。

 

そんな暗い話題の中でも明るいニュースが。

レスリングの吉田沙保里選手が世界大会16連覇。前人未到の200連勝。

ただただ、すごいと思うばかりです。

人類最強と言われているそうですが、どれだけの練習をこなされているのか。

並大抵の努力ではないはずです。

 

僕はバーテンダーですのでこの「200」という数字を聞いて、ふと思い出したのはスコッチウイスキーの「アードベッグ」

なんと蒸留所が作られてから200年なんです。

200年前といいますと、まだナポレオン戦争が終わったころ。

日本ではまだ江戸時代です。

ウイスキーなんて存在も知らずに日本人は生活していて、お酒といえば日本酒。

今と比べれば精米歩合も高めの92%ほど。

雑味も多く、杉樽で保管するため杉香も強くなり、加水して濃い日本酒と混ぜて売っていたそうです。

これはお客様をごまかすためではなく、美味しくするために。

なのでアルコール度数は5%ほどだそうで。

丁度ビールと同じくらいでしょうか。

1817年両国柳橋で開催された酒飲み大会。

1位は鯉屋利兵衛さん 1斗9升5合(約35リットル)

ビール程度のアルコール度数と考えても僕には絶対無理ですね。

 

ところがそんな頃。

遠い国のスコットランでは麦で作ったビールの様なものを蒸溜させて、もっとアルコールの強い酒を造っちゃえってことになっていたんです。

17世紀のスコットランドではナポレオン戦争の影響で酒税が大幅に引き上げられていました。

イングランドに併合され、地酒であったスコッチに税金までかけられたとなったら、やってらんないよ、ってことで密造酒が増えていったそうです。

作った酒を隠さなければいけないということで、ウイスキーをこそっと作っては樽の中に詰めて隠していたそうで。

後で飲んでみると樽に詰めた方が美味しい、なんてことが分かったそうです。

そんな昔から今のような美味しいウイスキーがあったのかはわかりませんが、アルコールに対してはスコットランド人の方が強かった気がしますね。

鯉屋利兵衛さんだったらどれだけウイスキーを飲めたかわかりませんが。

日本に初めてウイスキーが伝わったのが1853年のペリー来航時。

それを考えるとたった160年ほど前。

人類が初めてアルコール飲料を作ったとされるのは紀元前4000から5000年。

まだまだ新しいお酒です。

歴史を感じながらウイスキーを飲む。

いかがでしょうか。